No.97 介護業界の未来は明るい?
介護業界は深刻な人手不足であり、今後もその状況はすぐには変わらないと思われ、今後衰退するのではと思っている方もいることでしょう。その一方で、今後成長が見込まれる業界だと考えている方も多いのではないでしょうか?
ここ10年余りの介護業界の動向を見ても、民間業界の介護事業への参入も増えてきています。今回は、今後の介護業界の動向や展望について見ていきましょう。
介護業界の現状
ここ数年で介護事業所が増えてきた背景には、介護保険は介護サービス利用者の自己負担が所得に応じて1割負担〜3割負担ですが、ほとんどの被保険者が1割負担であることで事業所側に約9割のサービス利用費が入ってきますので安定経営が望めます。
人手不足を考える
長いこと少子高齢化が叫ばれていますが、日本の人口は2011年をピークに減少に転じました。そのような状況の中、人手不足は、特に介護業界に限ったことではありません。
ここ数年日本は、IT業界や飲食業・サービス業・コンビニなど人材不足に悩まされていて、営業時間の短縮やサービスを続けることが難しい事態に追い込まれている企業も稀ではありません。特に介護・医療業界も慢性的な人手不足に陥っていて働き手がいないのが現状です。
今後、団塊の世代が75歳を迎える2025年には、65歳以上の高齢者が人口の30%を超えることが厚生労働省の推計で発表されています。
国の施策
このような人手不足を解消するため、国はあらゆる対策を講じてきました。
1.再就職準備金貸付金
2.修学資金貸付制度
3.介護ロボットの導入・ICTの利用
4.特別処遇改善手当の導入
5.外国人労働者の受け入れ
介護業界のメリット
〇人手不足のため60代の方でも就職可能
〇経験なしからでも仕事をすることが可能
〇経験なしでも3年以上の実務経験で、国家資格の取得を目指すことが可能
介護業界の今後の展望が明るい理由
最近ではAIの技術が発展して、自動車の自動運転や清掃ロボット・事務関係の仕事などが人間に変わってAIの仕事になるだろうと言われています。
現在、介護現場で認められているのは「見守りロボット」だけですが、今後は様々なロボットが開発されることでしょう。しかし、AIロボットが進化しても、出来ないことも沢山あります。例えば入浴介助や排泄介助・着脱介助などは、やはり人間でないと出来ないことです。
また、今後成長が期待される8位までの業界ランキング(2019年時点)では
1位:IT業界
2位:インターネット広告業界
3位:モバイル業界
4位:駐車場業界
5位:医療・介護業界
6位:人材派遣業界
7位:観光業界
8位:エンタテインメント業界
上記のランキングでは医療・介護業界が5位にランクされていました。
人材不足などの問題もありますが、視点を変えると「介護」サービスの需要が増え続けていくことも想像できます。そのため、介護業界は「成長産業」だと言えるでしょう。
- ■まとめ
- 人材不足などの問題もありますが、視点を変えると「介護」サービスの需要が増え続けていくことも想像できます。そのため、介護業界は「成長産業」だと言えるでしょう。