No.89 介護におけるプライバシーの保護とは
介護の現場において、私生活を保護することが利用者のプライバシーや個人の尊厳を尊重することは、とても重要な仕事となります。介護職員のプライバシー保護は、厚生労働省の医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いで、プライバシー保護に関して徹底する義務があり、その事に関しては契約書にも記載されています。 今回は、介護におけるプライバシーに関する知識を一緒に深めていきましょう。
プライバシーの尊重とマナーについて
介護職においては介護福祉法で秘密保持義務が定められ、正当な理由がなく業務に関しての秘密を漏らしてはいけません。特に利用者のプライベートな情報も話してはいけません。
どのようなものが該当するのか、まとめてみましたので頭に入れておきましょう。
- 秘密保持業務違反に抵触するため、知り得た情報を他言してはいけない。
- 不必要な関心や介入、嘘や陰口等は禁止。
- 記録書(個人情報)は施設全体で責任を持ち徹底した管理する。
- 勝手に個人のものは見てはいけない。必要な場合は本人の同意を得て確認する。
- 不誠実な対応になるため、利用者の悪口や愚痴話を職員同士でしてはいけない。
- 私的感情による個人的な訪問等は避ける。
上記を見て分かるように、利用者のプライバシー保護は徹底されています。利用者と接する時は意識して行動し業務にあたりましょう。
介護現場でのプライバシー
利用者の個人的な生活や身体、精神に深く関わることが介護の現場は多くありますので、プライバシーや個人情報に接している意識をしっかり持ちましょう。
排泄・衣類の着脱・入浴で、普段は人に見せない部分が見られることや介護にあたる生活全般を細かく知られることになります。病気や障害の有無、家族構成や個人情報データ内容などを外部に不用意に漏らすと、不信感だけでなくプライバシーを侵され危険性を負うことになります。高齢者の介護は、病気や障害で日常生活の動作確認が難しく、相手はプライド意識もあるということを忘れてはいけません。
また、介護における退職後の守秘義務に関しても就業時に誓約書を交わし、常にプライバシー保護と尊重の立場を貫き、情報を不用意に第三者に漏らさないように徹底することが大切です。
- ■まとめ
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介護現場におけるプライバシー尊重とマナーについては、十分に気を使いましょう。介護を受ける高齢者に精神的な苦痛を与えず、どうしたら安心した気持ちで過ごせるのかを考え、行動することが現場では求められます。利用者としっかりした人間関係を築き、間合いや空気を読んで上手く対応できるようにすることや介護におけるプライバシーマナーを意識し、利用者との接し方に余裕を持つことがお仕事をするうえで大切になってきます。