No.65 介護現場で声掛けの苦手を克服する5つの方法
お年寄りのお世話が好きで人の役に立つ仕事をしたいという理由で、介護の仕事に就いた方も多いのではないでしょうか。しかし、いざ介護の現場で仕事をしていて、高齢の利用者とのコミュニケーションが苦手で、声掛けをすることが難しいと感じている方のために声掛けについて考えてみましょう。
声掛けやコミュニケーションの苦手な人の特徴
○人見知りが強い人
○相手と視線を合わせるのが苦手な人
○これまでに友達が少なく内向的な人
○自分から相手に話しかけるのが苦手な人
声掛けの苦手を克服する5つの方法
新卒で介護の仕事する際は、ほとんどの方が声掛けやコミュニケーションの取り方に悩むことでしょう。下記で声掛けが苦手な方の克服方法を紹介しましょう。
①【相手に寄り添い、話をよく聞く傾聴の心】
まず、はじめは利用者がどのような方なのか分からないものです。相手の話をよく聞くようにしましょう。
②【名前を覚える】
特別養護老人ホームや介護老人保健施設等の大規模施設では100名の利用者がいて、なかなか名前を覚えることが難しいことでしょう。毎日一人でも多くの利用者の顔と名前を覚える努力をすると良いでしょう。
③【利用者を知る】
毎日の介助やお世話をしていくなかで、少しずつでも利用者の好きな話題・趣味・これまでの職歴などを普段の会話から聞きながら覚えると良いでしょう。
④【利用者に尊厳と尊敬の気持ちを持って接する】
高齢者はこれまでの人生で色々な経験を通して、プライドを持って仕事や生活をしてきましたので、介護者のそれらを十分考慮して接しなければいけません。
⑤【信頼関係を築く】
利用者に対して毎日の介護をしていく内に、お互いに信頼関係は自然と出来てきます。利用者を介護する上で、一番重要なのが相手の信頼を得ることだと思います。
声掛けが苦手だった私の経験談
私が介護施設の仕事に就いたのは、未経験、無資格の状態で全く畑違いのサービス業からの転職でした。最初の頃は、全くの素人同然で入職したものですから、介護の業務内容すら知らないで飛び込んだものでした。
前職ではお年寄りを接客したり話をする機会が少なく、施設の利用者との声掛けや話をする際、何を話していいか分からず無言で介助することが多かったのを記憶しています。まず、はじめに困ったことは、約100名の利用者さんの名前を覚えるのにとても苦労したので、いつもメモ帳を持って、1人ひとりの特徴や話をしたことなどの内容をメモして覚えたものでした。
しかし、不思議なもので3ヶ月も利用者さんを介助して接していると、自然と名前を覚えられるものです。半年もすると、その方の好みや好きな話題等まで覚えていき、信頼感も生まれてきて、利用者さんの方から声掛けしてくるようになりました。何も知らないで飛び込んだ介護の世界でしたが、利用者さんと双方の信頼関係作りが上手くいくとスムーズな介護につながり、声掛けやコミュニケーションの重要性を感じた経験でした。
- ■まとめ
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声掛けに重要なことは、相手に対して尊厳を持って接して自尊心とプライドを傷つけない言葉を心がけ、優しく思いやりの心で接することが大切です。相手が関心のある話題や興味のあることについて話をすることで、利用者自身との信頼関係が生まれて声掛けもスムーズに行えることでしょう。