No.159 離職を防ぐにはどうすればよい? 介護士の人手不足の原因と対策
介護士の人手不足の原因は何なのでしょうか。人手不足を改善するための対策や、離職を防ぐための働きやすい職場づくりのポイントなどについて見ていきましょう。対策や職場づくりのポイントなどを理解し、人手不足の改善に役立てましょう。
介護士の人手不足とその原因について
現代の高齢化社会において、介護士はなくてはならない存在です。高齢者の人口増加で介護士のニーズが高まる一方、現場で働く介護士は不足しています。
離職してしまう他、肉体労働のイメージがあり現場で働きたいと思う人が少ないなど人手不足の原因はさまざまです。介護士が離職してしまう理由をいくつか紹介します。
- 〇職場の人間関係があまりよくない
- 〇現場に不満がある
- 〇収入が少ない
- ○夜勤などが多く、勤務体制があまりよくない又は合わない
- 〇現場が人手不足のため、休暇を取りにくい
- 〇結婚や出産、育児などで働くのが難しくなった
- 〇心や体の不調
また現場で働く人の中には、介護士としてのスキルが身についていない状態で離職してしまう人もいます。現場が人手不足の場合、疲弊して離職してしまうこともあるため介護士の人手不足は大きな課題となっています。
介護士の人手不足を改善するための対策とは
介護の現場で実際に取り入れられている、人手不足改善に向けた対策を紹介します。
- 〇介護士の負担軽減のため、介護用ロボットなどを導入する
- 〇介護職員処遇改善加算を取得する
- 〇資格取得など、スキルアップのための支援を行う
- 〇求人情報に正しい情報を記載する
- 〇短時間勤務の導入や外国人の受け入れにより、人手を確保する
- 〇職員同士のコミュニケーションを大切にし、人間関係を良好にできるよう努める
介護職員処遇改善加算とは、介護士の収入をアップさせるためのお金を介護の現場へ支給する制度です。介護職員処遇改善加算を取得するには、いくつかの条件があります。
役職の収入や昇給を決める仕組みについて明確にし、研修などにより職員のスキルアップを目指すほか職場環境の改善に取り組むことが条件となっています。また国の対策として、再就職準備金貸付制度や就学資金貸付制度などがあります。
離職を防ぐための働きやすい職場づくりのポイント
人手不足の改善には上記で紹介した対策を取り入れて人手を確保しつつ、離職者を出さないことが大切です。離職者を出さないための働きやすい職場づくりのポイントを押さえておきましょう。
- 〇法律・倫理・規範を守り、業務を行う
- 〇決められた労働時間を厳守する
- 〇相談や意見など、誰もが発言しやすい環境をつくる
- 〇理不尽なルールがなく、職員が窮屈に感じない環境をつくる
- 〇職員一人一人が柔軟に働ける環境をつくる
- 〇評価を公平にし、職員のモチベーションを高める
- 〇残業代や成果に対する報酬などを正当に支払う
- 〇ハラスメントへの対処をきちんと行う
- 〇業務で使用する設備に投資する
働きやすい職場づくりを心がけることで職員のモチベーションもアップし、離職防止につながります。
- ■まとめ
- 今回は、介護士の人手不足についてご紹介しました。介護士の人手不足を改善するためには、人手の確保と現職の介護士の離職を防ぐことです。職場環境などを整え、職員が働きやすい職場へすることが重要です。