No.95 介護で連携が大切な理由
介護事業所には、介護職以外にも医師・看護師・生活相談員・介護支援専門員・理学療法士や作業療法士・栄養士など様々な専門職がいます。今回は介護職員間の連携を含め、同じ事業所内で働く他職種とどのようにチームとして、連携を取りながら業務しているのかを見ていきましょう。
介護職員同士の連携は重要
介護事業所内で「連携=チームワーク」は大切です。業務を行う際に、例えばオムツ交換や排泄介助などをしていて手が離せない場合にも、ナースコールが鳴って他の利用者から呼ばれることがあります。このような時は、手の空いた介護職員が連携を取って介助の手伝いをしたり利用者の対応をします。
また、介護職員の中でも経験者や新人職員などもいて、介護技術のレベルも様々で排泄介助やオムツ交換などが苦手ということもあります。職員間で苦手意識や介護技術を向上していくように、経験者やチームリーダーが中心になって指導したりすることで、スムーズな業務が出来ます。そこから「連携=チームワーク」が良くなり、お互いを高めていくことで向上心も生まれてきます。
介護職員と看護師との連携
介護の現場においてもっとも連携を取るのは、看護師ではないでしょうか。看護師の主な仕事は利用者のバイタルチェックをすることで健康状態を把握し、また医師の指示のもと点滴・注射・与薬・処置などを行います。
一方で、介護職員は毎日利用者の介助をする仕事ですので、最も利用者に近い存在だと言えるでしょう。介護職員は、毎日の介助をしていて観察する中で、利用者の体調不良や心身の些細な変化に気付くことが早く、それらの情報を直ぐに看護師に伝えることが重要となってきます。そうすることで素早い対応や処置が可能となります。
他職種とのチームケアが必要な理由
介護の現場他、「職種連携」や「チームケア」とよく耳にすることがありますが、どのような連携なのでしょうか?
例えば、床ずれ(褥瘡)の利用者を例にとって考えてみましょう。
床ずれの原因には、寝たきり状態になり自分で寝返りができない方が多く、長時間同じ姿勢で寝ていて血流が悪くなり、骨の突起物に多く発症します。それ以外にも、「栄養状態、関節拘縮、浮腫、多汗、尿や便失禁」などの要因も複合的に関わりあって床ずれとなります。
床ずれの治療には、介護職員だけでなくチームケア連携して対応することが重要で医師、看護師、栄養士、理学療法士などと共に様々な専門職が関わってきます。
- ■まとめ
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介護の現場では利用者1人1人の毎日の心身の状態や健康管理をしながら、利用者がレクレーションやコミュニケーションを通して、生きがいを持って日々過ごせるよう介護職員間の連携はもちろんのこと、各専門職との連携を取りながら介護の仕事を行うことが重要です。