No.94 介護ランクの状態区分とは?
高齢になると、その方の生活環境などによって身体の状況は変わりやすいものです。もしも高齢者の介護が必要になった場合は、どのようにすればいいのでしょう。
今回は、介護サービスを受けるための要支援・要介護の状態区分の目安を調べていきたいと思います。
介護のランクとは?
介護保険サービスを利用する場合、心身の状態により高齢者の介護レベルは、「要支援1、2」「要介護1〜5」の7段階に分けられています。
介護の要支援・要介護度はどのようにして決まるの?
介護が必要になった場合、まず最寄りの市町村の介護保険を担当している窓口にて要介護認定の申請を行います。市町村から派遣された介護調査員が自宅を訪問して心身の状態を調査してコンピューターにかけて1次判定が行われます。
その後、介護認定審査会で「保健・医療・福祉」などの学識経験者で構成されたメンバーにより、1次判定と医師の意見書を勘案して「要支援・要介護」が決められます。
要支援1
〇掃除や身近な世話の見守りに手助けを必要とする。
〇立ち上がりや片足での立位保持など複雑な動作に手助けが必要なことがある。
〇食事や排泄はほぼ自分で出来る。
要支援2
〇身だしなみや部屋の掃除など身の回りの世話に見守りなど介助を必要とする。
〇移動の動作(歩行、両足での立位保持)複雑な動作に支えが必要なことがある。
〇食事や排泄はほとんど自分で出来る。
要介護1
〇身だしなみや部屋の掃除など身の回りの世話に見守りなど介助を必要とする。
〇移動動作(歩行、両足での立位保持)や複雑な動作に支えが必要なことがある。
〇食事や排泄はほぼ自分で出来る。
〇問題行動(BPSD=徘徊・暴言・暴力・幻覚・妄想・せん妄・失禁)などや理解力が乏しい。
要介護2
〇身だしなみや部屋の掃除など身の回りの世話全般に見守りなど介助を必要とする。
〇複雑な動作(立ち上がり、片足での立位保持)に介助が必要なことがある。
〇食事や排泄に見守りや介助が必要なことがある。
〇時々、問題行動(BPSD)や理解力に乏しい。
要介護3
〇身だしなみや部屋の掃除など身の回りの世話が自分で出来ない。
〇複雑な動作(立ち上がり、片足での立位保持)が自分で出来ない。
〇移動動作(歩行や両足での立位動作)が自分で出来ない場合がある。
〇自分で排泄が出来ない。
〇いくつかの問題行動(BPSD)や全般的に理解力に乏しい。
要介護4
〇身だしなみや部屋の掃除など身の回りの世話がほとんど出来ない。
〇複雑な動作(立ち上がり、片足での立位保持)が自分で出来ない。
〇食事や排泄がほとんど自分で出来ないことがある。
〇多くの問題行動(BPSD)や理解力などの低下が顕著に見られることがある。
要介護5
〇身だしなみや部屋の掃除など身の回りの世話がほとんど出来ない。
〇複雑な動作(立ち上がり、片足での立位保持)が出来ない。
〇移動動作(歩行、両足での立位動作)が出来ない。
〇排泄や食事が自分で出来ない。
〇多くの問題行動(BPSD)や理解力などの低下が顕著に見られることがある。
- ■まとめ
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上記で紹介した通り、介護の区分は色々なランクに分けられます。「要支援・要介護度」の状態を理解して、その人に合わせた介護保険サービスを利用するとよいでしょう。また、利用者さんの状態区分を把握して安心で安全な介助をすることが大切です。