No.91 介護に関係のある「ノーマライゼーション」とは何か?
福祉に対する基本的な考え方や姿勢のことを「ノーマライゼーション」と言います。
この言葉は知らない人の方が多いかもしれません。介護関係の職に就いていても、知らない方が多くいます。「ノーマライゼーション」は仕事をしていく上で、介護の重要な考え方の1つになります。
今回は「ノーマライゼーション」と生活支援(看護)の関係を調べていきたいと思います。
ノーマライゼーションとは
本来「ノーマライゼーション」とは、同地域で生活する人として地域の民族や風習または法律など、同じ条件や同等の権利などで生活することを言います。
福祉における「ノーマライゼーション」とは、高齢者や障がい者、社会的弱者と呼ばれる人達を差別することなく、さらに自由を制限すること等無いようにすることです。また、慈悲や施しというような上から目線での支援ではなく、目線を同じにして共に生活していく社会を作ろうという考えになります。
ノーマライゼーションを意識した支援
情けや同情の心で手を差し伸べるわけではありません。何かしらの状況で具合が急に悪くなる時に誰かが力添えや助けてくれることが普通のように行われ、困ったことや出来ない場合は救済します。この時に弱い者だからと寄り添って救済するというものではなく、上の立場や下の立場ではない考えで支援していきます。
普通に暮らせる社会
障がい者や高齢者に暮らしの更生と訓練をさせながら一般社会で暮らせるようにするという意味ではなく、補助具や状況を整えてあげて壁があっても自身のペースで自分らしく普通の生活などを送れるように整えていきます。
共に暮らしていく社会
特別な施設や区域に障がい者や高齢等を理由に分類され生活するのではなく、同じ地域で症状に関係なく同じ生活が送れるような社会を目指していきます。様々な環境で障害のある人などに社会全体が合わせて作っていくのではなく、現実的に小さな空間で整えていきます。
裏を返すと隔離された社会の環境とも言えますが、社会に最低限の状況と理解があれば特別な事情で障害があっても、区切ってしまわなければ同じ立場で暮らしが出来て、普通に生活を送る社会を作るべきではないかという考え方になります。
- ■まとめ
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日本では高齢化が進んでいきます。高齢の方もそうでない方も地域社会の中で助け合って、お互いが活躍していける環境が必要になってきます。