No.90 臥床(ねどこ・がしょう)から学ぼう!介護のノウハウ
介護や医療の現地では「臥床(ねどこ・がしょう)」という言語を良く耳にしますが、正しい使い方についてご存知でしょうか?介護用語の中には、床に関する言葉がいくつかあり、起床(寝床から起き出る)・離床(ねどこを離れる)・臥床(床について寝る)等よく使われています。今回は、「寝ること・臥床」をテーマに、体の不自由な方への介護の手順や必要性について解説していきたいと思います。
寝たきりの方への適切な介護手順
- ◎起床介助
- 朝、介護士が利用者を起こす一連の手順のことです。個人の家や施設で声掛けを行い「排泄、更衣、洗面、移動」といった順序で日常の介助を行います。
- ◎離床介助
- 寝台から起床を行う大まかな順序になります。起床に離床も含まれベッドに横になる利用者を、介護士がトイレに誘導する場合や入浴の際、寝ている状態から抱き起こす手順を踏まえるのが「離床介助」です。
- ◎臥床介助
- おむつ交換が必要な利用者が車椅子に座ることも多いのが介護の現場です。乗っている状態でオムツ交換は難しく、車椅子から一旦ベッドに移乗させて仰向けに寝させた方が脱がせる時も穿かせられる時も共に楽になります。
- ◎就寝介助
- 「就寝」と聞くと「臥床」と同じように聞こえますが、こちらは寝る前に行う介護全般のことを言います。「歯磨き・着替え・排泄の介助・寝かせてあげる」といった利用者が眠るまでの一連の手順を介護士が手伝う介護を行います。「就寝」には、利用者をベッドに寝かせる事から「臥床」の介助も含まれています。
- ■まとめ
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長期にわたり安静が必要な方には、脳血管障害骨折など「疾病」や「損傷」を患っている人もいます。しかし、継続的に横たわる状態が続けば、器官の広範囲の機能が悪化し、「認知症」や「廃用症候群」を発症する可能性が生じます。
体力や筋力が健康な人でも、インフルエンザにかかり「臥床」が1週間続くと、同様の症状を引き起こすこともあります。一週間で足の筋力は20%衰弱し、寝ている状態が続くと「廃用性症候群」になりやすく、若い人と比較して高齢者介護では、機能回復に時間がかかります。こういった症状を引き起こさないためにも、常に体を動かしてあげる事が重要です。