No.55 介護現場でのグループワークの重要性
介護の現場では、さまざまな問題が山積しています。また、シーツ交換・体位変換・入浴介助・排泄介助・移動や移乗介助などの業務を目まぐるしくこなしています。そうした中、どのように業務がスムーズにいくのか頭を抱えていることでしょう。
そこで今回は、介護施設での業務改善について、グループワークを通して私の介護施設での経験も交えて考察してみます。
グループワークとは?
介護の現場で日頃から課題となっていることを、介護職員や多職種の方も交えて課題解決のためにみんなが話し合います。
なぜグループワークが必要なの?
グループワークをすることで、課題解決に繋がるだけでなく介護職員やその他の職員が同じ目的意識をもって、職員全員が情報共有をして連携しながら、個別ケアや集団ケアをする際、共通の認識を持ってケアにあたることができます。
グループワークの進め方
①司会(チームリーダー)と書記を決めてから行う
②課題を明確にする
③チーム内で意見が出しやすい雰囲気をつくる
④どんな意見でもまずは検討する
⑤時間を決めて行う
⑥結論を出す
業務改善のためのグループワーク ~体験談を通して~
私が施設に勤めている時に、いつも課題であったことは入浴業務に時間がかかることでした。それによって、当然、他の業務にも支障をきたすので、それが悩みでした。
その当時、利用者が定員100名で、国の基準では入浴は週に2回と決まっていました。利用者の重度化に伴い、寝たきりの方が半数を占めていたため、ストレッチャーでの入浴が増えたのが原因でした。
そこで、その課題を解決するために看護師なども含めて、グループワークがおこなわれました。みんなが意見を出し合う中で、介護職員だけでは対応が難しいという結論が出ました。そこで、「入浴の日だけのパート職員」を採用してもらうようにお願いをして、解決策を見つけ上司に直談判して、パート職員を増員してもらうことが出来ました。
これは、グループワークの良い事例ではありますが、現在の人手不足が続く介護現場の現状では、なかなか上手くいかない事もあるでしょう。
- ■まとめ
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今回は、介護の現場で課題解決に向けたグループワークについて考察してきましたが、いかがでしたか?介護の現場では、介護職員の人手不足や高齢者の重度化が進行しています。まだまだ課題が多いとは思いますが、介護職員だけでなく施設全体の課題として問題提起して、グループワークに他職種の力や知恵をかりながら、課題を解決していくのがベストでしょう。