No.48 介護職員とのコミュニケーションが利用者の生きがいに繋がる
介護現場では、業務に追われて忙しいあまり、利用者と会話をする時間が持てないことがあると思います。そのため、利用者と「どのようにコミュニケーションをとればいいのか」悩んでいる方も多いことでしょう。 今回は、利用者とのコミュニケーションの取り方について考えてみましょう。
コミュニケーションとは?
はじめに、コミュニケーションについて触れてみましょう。
- ①相手に伝えること
- 私たちが感じたことや思ったことを直接、言葉で伝えたり、また「書く」「話す」などの手段で、自分が伝えたいことを相手に「正確に」伝えることです。
- ②相手が受け取ること
- 相手が伝えたことを受け取ることは、「話す」「読む」「書く」などの手段で伝えたいことを正確に理解することです。
- ③非言語コミュニケーション
- 非言語とは、言葉以外のコミュニケーション方法を言います。メラビアンの法則によると、人間の約9割は、非言語(身振り・手振り・表情・態度など)でコミュニケーションをとっていると言われています。この点からいっても、非言語コミュニケーションが大事かお分かりでしょう。
- 例えば、失語症や認知症の利用者の場合、言葉などの理解が乏しい方が多く、コミュニケーションの方法として、会話よりも非言語によるコミュニケーションが効果的な場合があります。
コミュニケーションの重要性
私たちは生活や仕事をしていく上で、いろいろな人と関りを持って生活をしています。相手との人間関係を良好に保つために必要なのが、コミュニケーションや非言語コミュニケーションでしょう。
自分が思ったこと・感じたことなどの意思を、相手に伝えることはとても重要です。それらは、日常生活でも必要であり、家庭内での会話や職場での上司・同僚・取引先などともコミュニケーションは重要になってきます。
利用者とのコミュニケーションをとる際のポイント
◎利用者と話をする際には、相手を尊重し、相手の気持ちに寄り添い大切な人と話をしていると思って会話する。
◎利用者の話を親身になって耳を傾けて会話する。
◎会話するときは、ときどき、うなずいて相手が、利用者自身の話を真剣に聞いていると思うような態度で臨む。
◎利用者の表情をみながら、相手の気持ちや心情を汲み取りながら会話し、相手が悲しいときや嬉しいときなどの表情をよく観察しながら、相手に合わせた話をする、相手が話をしたくないときには、沈黙や間を置くことも大切です。
- ■まとめ
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介護の現場では、介護職員にとって利用者とのコミュニケーションは、とても大切な仕事です。忙しい業務の中にあって、時間を作って会話する機会を持つことは、日頃の利用者の悩みなどを解決するばかりでなく、利用者一人ひとりの生きがいにもつながることでしょう。