No.194 介護士の利用者とのコミュニケーションの仕方
施設利用者とのコミュニケーションが上手くいかないという介護士の方は多いのではないでしょうか。もしくは、さらにコミュニケーションが良くとれる方法が知りたい方もいらっしゃるでしょう。そこで、今回は介護士の利用者とのコミュニケーションの仕方を見ていきましょう。
コミュニケーションの本質とは
コミュニケーションは言葉と考えている人が多いのではないでしょうか。しかし、コミュニケーションの本質は「伝わること」です。それがわかるとコミュニケーションは、言葉だけでなく、ボディランゲージが有効だと理解できるでしょう。
言葉での意思疎通が難しい場合、声や表情、身ぶり手ぶりなど言語を使わない表現をコミュニケーションの手段として使ってみましょう。ボディランゲージを行うと、言葉よりも相手にメッセージが伝わりやすいでしょう。
コミュニケーションで注意すべきこととは
利用者に声をかけられたら、あなたはどのように対応しているでしょうか。笑顔で対応できているでしょうか。無表情で対応することや業務を行いながら相手を見ずに話を聞いていると、自分は拒否されていると感じてしまうかもしれません。
もし忙しく何らかの業務を行っていても、できるだけ手を止めて相手と向き合う姿勢を心掛けましょう。そして、身振り手振りは相手に伝わりやすくなる反面、使い過ぎると相手を威嚇することもあるようなのでその点は留意しましょう。
コミュニケーションの声の大きさと高さとは
結論から言うと、高齢の方には低く通る声であれば聞こえやすい傾向が見られますので、大きく、ゆっくりと短い言葉で話すようにしましょう。
早口では急かされているように感じられるかもしれませんし、命令口調では萎縮させてしまう可能性もあります。耳が遠いからできるだけ大きな声で伝えるようにしていたのに、それがきつめに叱られていると感じられることもあるようなので、耳が遠いけれど視力は低下していない場合は小さめのホワイトボードなどで筆談も併用するなど工夫しましょう。
苦手な利用者とのコミュニケーション
苦手な利用者と自分との共通点はないか探ってみるのがよいでしょう。意外な一面を見つけることができたら、次に距離を縮めるきっかけとなる共通点はないか探ってみましょう。共通の話題が見つかれば話が盛り上がり、苦手意識も和らいでいくでしょう。
また、苦手な利用者の気持ちを受け入れることも重要になります。相手の気持ちを受け止めて理解することが、信頼関係を築く第一歩です。もし、暴言を吐かれたとしても、黙って立ち去らずに、相手の言葉に耳を傾ける姿勢を見せることが重要になるでしょう。