No.193 介護士は3Kの仕事!?
介護士は、3Kの代表格として世間一般では知られています。具体的には、「体力的や精神的にきつい」、「汚物に触れる機会が多い」、「危険な病気に感染する恐れがある」ということが考えられるでしょう。
今回は、介護士の3Kについて見ていきましょう。
3Kにおける「きつい」とは
一般的に介護の仕事は高齢者に身体介護や生活援助をする仕事になります。身体介護では高齢者をベッドから車いすへ移乗させたり、入浴の介助、トイレ介助など高齢者を抱きかかえたり身体を支えたりする場面が一日に何度もあり、非常に体力を要するものになるでしょう。
介護士を退職する理由で多いのが「腰痛」です。予防するために、介護するときの姿勢を意識することが重要になってきます。正しいからだの使い方を覚えることで自分だけでなく高齢者の方の負担も少なく、信頼を得ることができるといえるでしょう。
3Kにおける「きたない」とは
介護士は、食事や排せつの場面での介助も日々行う仕事です。例えば、食事介助の場面では、食べ物や飲み物をこぼしてしまう方もいるでしょう。また、おむつ交換や排せつ介助では、排せつ物を目にすることは避けられないでしょう。ときには体調不良の方の嘔吐物の始末などをすることもあります。
介護の仕事をする限りは避けられないことであります。そのような仕事を「きたない」と感じてしまう方もいるようです。
特に、「排せつ」に関しては大きな課題になります。おむつしているからして良いとしてしまうと出しきれない不快感から便秘や膀胱炎などに繋がります。高齢者の方を想うのなら、できる限りトイレを諦めさせることのないように対応することが大事になるでしょう。
また、少々の漏れを軽減する用具としては、「失禁パンツ」、「軽失禁用のパッド」、「男性用のコンドーム型の排尿管理システム」などの導入を検討するのも良いかもしれません。
高齢者の方の症状に合わせて適切な提案ができるように知識を増やすことも重要になってくるのかもしれません。
3Kにおける「きけん」とは
ウイルス性胃腸炎やインフルエンザなどの病気の集団感染が起こるリスクがあるでしょう。それ以外にも、ケガをしてしまうことも起こり得ます。それに付随して、認知症の方の予期せぬ動きや暴力などでケガをすることもあり、それらが「きけん」と言われる理由となっています。
しかし、一方で労災の指標となる1年間の労働者1,000人あたりに発生した死傷者数(令和元年)の割合は社会福祉施設で2.39となっており、接客娯楽業は2.5、建設業は4.5です。
他産業と比較してみても、特に介護業界がきけんと言うことはなさそうです。
普段の生活から体を動かすことや職員同士で連携をとることや食事を取って健康的な生活を心がけることが大事になるでしょう。