No.154 介護士に適したヘアスタイルの重要性 ~まとめ髪など~
高齢者あるいは障害を抱えた方々の日常生活介助を日々の務めとする介護士。その業務を円滑に行うべく、ヘアスタイルにも気を付けるべきと言えます。今回は、例えばまとめ髪などのように、介護士に適した髪型が重要と言える理由について、見ていきたいと思います。
介護業務に適したヘアスタイルとは
利用者さんの食事・入浴・トイレなど、生活において動作の伴う事柄についての介助。それが日々の介護業務のメインとなる事項と言えるでしょう。その際、職務の邪魔にならない髪型としてはショートヘアーが適切と言えます。
ロングヘアの場合でも、髪を後ろで1箇所にまとめるタイプの結び方や、ポニーテールを後ろでアップにするなど、適切な対処が可能です。目にかからない長さで前髪を整えることと合わせれば、清潔感や動きやすさに反映できます。
ヘアピンを避けるべき理由
髪型にアレンジを加える場合に役立つアイテム・ヘアピン。まとめ髪をする際にも重宝する必需品と言えるでしょう。しかし、介護業務中には使用すべきではありません。何故なら、介助の際に利用者さんに引っ掛かり、傷を負わせてしまう危険性があるためです。また、業務中にヘアピンを落としてしまった場合、認知症を抱えている利用者さんが誤って飲み込んでしまう事態が発生するものと懸念されます。
そういった危険要素を取り除くべく、介護施設によっては勤務中ヘアピンの使用を禁止しているところもあります。
適切な髪の色
高齢者の方々は、落ち着いた髪の色を好む方が多い傾向にあります。それに合わせて髪色を落ち着いた色合いにすることによって、利用者さんおよびそのご家族からの信頼感も高まることでしょう。
髪の染色、例えば茶髪などに関しては、施設によって判断が異なります。原則として茶髪禁止の施設もあれば、特に規則を設けていない施設もあるでしょう。規則が定められていなかったとしても、社会人としての自覚を持ち、利用者さんに安心して介助をお願いしていただけるような関係性を築くには、適切な髪のカラーリングに注意を払うことが有効と言えます。
髪に関して業務中気を付けるべき点
支障なく業務に取り組んでいく上で有効な髪型としては、先に述べた通り、清潔感のあるまとめ髪やショートヘアーが適しています。
仮に、介護業務中に崩れたヘアスタイルを整えるため髪に触れた際には、速やかに手を洗うべきでしょう。何故なら、知らぬ間に細菌やウイルスが髪から手へと移っている恐れがあるためです。手を洗うことで、手を介して利用者さんに感染症を引き起こしてしまうリスクを低下させることができます。
また、匂いが強めの整髪料の使用も控えるべきと言えます。その香りが、人によっては不快感をもたらし、介助が困難になってしまうケースも考えられます。そうなってしまうのを回避するためにも、整髪料など匂いを放つものの使用に関しても、注意すべき点の1つに挙げられます。
- ■まとめ
- 以上のように、介護業務に適したヘアスタイルとしてショートヘアーやまとめ髪が挙げられる点を始め、介助を行う際、整髪に関して気を付けるべき点について確認してまいりました。
- これらを意識しておくことで、利用者さんやそのご家族からの好印象を保たれ、それを日々の良好な介護環境の維持に反映させることができます。