No.151 需要の拡大と共に将来性も期待できる介護士という仕事
日本は高齢化の一途をたどり介護の需要も増加しています。その一方では、介護職の現場では人手が足りないという現状があります。そうした状況下で介護の働きを引き受ける介護士にはより一層の期待がかかります。介護士の需要の増加に伴う将来性というものについて目を向けてみましょう。
介護の働きの現状
現在、多くの介護の現場で働き手の介護士は不足しています。在宅介護や介護用ロボットの導入など、介護スタッフだけに負担がかからないよう手段が講じられていますが、介護職員数には地域差、施設の設備や資金力の差により介護そのものの質が左右されています。
介護の働きに対してのイメージも肉体労働というものが定着しており、ネガティブな印象を持つ方も少なくないため、介護士をやりたい人があまりいないことが一つの課題となっております。そのため民間企業が介護サービスに参画して、介護用ロボットを活用するなど現代的な対策も次々に打ち出しています。
介護の働きに最適な施設や設備などの環境を整えることは、介護スタッフの仕事のしやすさにつながり介護士の増加に役立つことが期待されています。
職場環境の改善
既にご存知の事かもしれませんが、日本では、団塊の世代の方々が75歳以上になる「2025年問題」があります。厚生労働省によれば、この25年に要する介護職員の人数は、253万人と予想されています。
しかし、実際に確保されると見込まれる介護職員の人数は215万2000人であり、需要差は約37万7000人にもなる見通しです。現在、業界や国が一丸となり働きやすい環境づくりが進められている介護業界です。しかし、給与待遇などに対する要望は依然として少なくはないです。
国は介護保険に「処遇改善加算」を取り入れています。事業所が職員の処遇改善を行えば、介護報酬が増加する仕組みがあるので、事業所により取り組みの差が、そのまま事業所の差となるでしょう。
処遇の良い、より働きやすい事業所に人は流れてゆきます。転職組みには早い者勝ちとなるような状況になるでしょう。きつい仕事と言うイメージが先行している業界ですが、介護士の働きの将来性や可能性は、需要に伴い高まっています。
介護士の将来性
専門的な資格やキャリア以前に、「やってみたい」という前向きな気持ちさえあれば受け入れて貰いやすい業界です。もちろん、キャリアアップやスキルアップも期待できます。需要があるということは、換言すればそこに必要な働きが存在するということです。今後、今まで以上に介護を必要とする方は増してゆくでしょう。
その必要とされている介護士にも、自身が出産・育児・両親の介護などを抱え、そのために職場を離れなければならないという問題もあります。こうした背景的事情もあり上述した「処遇改善」がなされています。
業務内容の見直し、時短勤務など第一線で働いておられる方の負担を軽減することに変化しつつあります。また正社員だけでなく派遣社員、パートタイマーなどでも、育児・介護休業法により1日の労働時間を原則6時間以下にするなどの一定条件を満たせば働く事が出来る様になっています。
- ■まとめ
- 介護士という仕事の将来性を中心にお伝えしました。介護利用者の方からの「ありがとう」の一言は何にも増してやりがいが感じられる、働き甲斐と将来性のある仕事です。介護業界は多くの方の人を必要としています。今後の日本を支える仕事といっても過言ではありません。