No.13 介護現場で申し送りを時間短縮する工夫とは?
介護事業所では、毎日の申し送りはとても重要です。特にシフト制で日勤や夜勤がある介護施設だと、介護職員が変わる際に利用者の「心身の状態把握を伝えるため」に大切な業務です。今回は、介護の申し送りの工夫を中心にまとめましたので、見ていきましょう。
申し送りに参加できなくても利用者の情報を得よう
介護施設の場合、全員が申し送りに参加するわけではなく数名の介護職員は、現場に残って介助をしています。その方たちは、利用者の健康状態を把握しないまま業務に入るのは、とても不安なことなので申し送りに参加したスタッフから聞いたり介護日誌にも目をとおすとよいでしょう。
スムーズな申し送りをするための工夫って?
- ◎時間を決めて行う
- 特に朝の時間は、食事・口腔・排せつ・移動・移乗介助などで忙しい時間帯です。だらだらとした長時間の申し送りは、日勤帯の業務に支障をきたしかねません。
しかし、体調不良やケガなどがあった場合は、重要事項ですので時間が長引くのは仕方がないことなので、申し送りの時間を15分~20分程度にするのが理想といえます。
- ◎申し送りで伝える重要な項目を決めることが大切
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申し送りの内容は、個人差があります。例えば、新人だと何が重要で、何がそうでないか判断することは難しいものです。慣れたベテランでもその基準は、人それぞれの場合が多くあります。
そこで、あらかじめ体調不良者の情報(病院受診の情報)などは、最初に伝える重要な項目として決めて、利用者全員に介護日誌などを見て把握するといいでしょう。
- ◎パソコン入力で時間短縮
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最近では、利用者に何か変化があった場合に記録する「介護日誌」が紙ベースのものから、利用者の状態をパソコンで入力する業務(定期的に時間があるときに入力作業ができるパソコンは効率的)へと変わってきています。
最も利点であるのは、利用者の気になったこと(情報)をすぐに見られる(職員全員で情報共有できる)ことです。また、利用者の細かなことも記入されていますので、情報共有の時間短縮(申し送りの時間短縮)につながります。
今後、このようなIT化(情報共有の効率化)が普及していくと介護事業所の利用者にかける時間を増やすことができると同時に「申し送りの内容」を重要なことだけにすることができるかもしれませんね。
- ■まとめ
- 申し送りは、安心・安全でスムーズな介護業務をしていくうえで必要不可欠なものです。よりよいケアをしてくために、介護職員が利用者の状態把握(情報共有)することは大切です。申し送りは、限られた時間の中で「いかに情報を正確に伝えることができるか」が重要なポイントといえるでしょう。