No.116 介護士のネイルはしても良いのか?
専門学校や大学などを卒業して、介護福祉施設へスタッフとして入社したのは良いのですが、高齢者の方々やその家族と接する機会が日常化するため、ネイルの装飾は見た目からしても重要な部分となるため、若い世代の方は特に気になる箇所です。今回は、介護士のネイルの可否についてお話ししましょう。
基本的には
ほとんどの介護施設においては、腕時計や指輪同様ネイルは禁止されているのが現状です。仕事の中で、入浴介助を行う時に髪を洗うほか身体介助における対応においては、高齢者の方の肌は若い人たちと異なり乾燥皮膚のため脆くなり、接触1つとってみても、軽いタッチだけで剥離しやすくなる問題が発生します。これにより、介護職は爪を伸ばす場合やネイルをすることが禁止されているのが一般的なルールとして存在します。
爪を伸ばした状態で高齢者の方と接するのは、福祉の現場で働くにあたり様々な菌が入り込むなどの感染防止を行うのは医療施設と遜色なく、清潔感すら感じなくなります。利用されている方にも家族から見れば、ネイルのデザインの派手な装飾された状態で接するのは、印象を悪くする原因となり、身内を任せるのは敬遠される理由になるものです。
詳細なルールについては、職場ごとにより異なっているのが現実の1つとされています。ですが、ネイルに関しては前述の理由で禁止されているのがほとんどですので、実際に楽しむのであれば非番の日まで我慢することです。
最近の傾向では
介護施設のごく一部ではありますが、ネイルの装飾が許可されています。しかし、すべてが良いわけではなく、ある一定の条件さえ満たせば問題ないと判断できるようです。その条件を挙げるなら、実際に利用されている方やその家族の方々に対して不快感を与えないこと、もう1つは清潔且つ安全に対する意識が出来ているかを満たすことが前提とされていることです。OLさんなどが利用するオフィスネイルやシンプルネイルなどといった清潔感に重点をおいた形式があるため、それを扱うネイルサロンも存在しています。
詳細に関する取り決めは、色に関してはベージュや薄めのピンクなどといった控えめ且つ目立ちにくい色を選びましょう。爪に関しては丸くて短くするよう常にカットし、伸びっぱなしや剥げかけなど中途半端な状態での放置はせず、パーツなどは大きめのものは付けてはいけないなど、施設を利用される方々に対する配慮までも要求されます。
最終的には利用される方への安全と思いやり、それに自らの清潔感維持に気を付けるよう自制しながら着用するのが現状です。
実際に使うのならば、ジェルネイルが理想です。ジェル状の樹脂が爪をガードしながら守ってくれる役割を果たしています。現場で行うのならばクリア系のネイルが最適ですが、剥がす時は爪を痛めてしまうリスクが高くなるため、3週間おきの間隔でネイルサロンでのメンテナンスを推奨します。
職場ではダメな場合
ほとんどの介護施設ではネイルが禁止されているのは前述の通りです。衛生面などを理由とされていますが、どうしても楽しみたいという方も中にはいるはずです。その場合はどうやって対応するのかというと、公私のスイッチを切り替える要領で休日に楽しむ以外に道はないのが現状です。マニキュアについては剥離が自分で行えるため取り扱いがしやすいのが利点とされています。
- ■まとめ
- 介護士が現場でネイルをするのはどうかといった問題ですが、高齢の方と接するのが当たり前となる職場の関係上、衛生面の問題などにより基本的には禁止されている施設がほとんどです。しかし、ごく一部では条件付きで着用が認められている施設がありますが、実際に楽しむのならば休みの日に限ると自制するしかありません。