No.62 介護福祉士と看護師の大きな違いは何?
施設介護においては、介護士と看護師などの配置が義務付けられていますが、両者の違いとは、どのようななものでしょうか?今回は、施設で働く介護福祉士と看護師の業務内容や役割の違いについて考察してみましょう。
介護福祉士の業務内容とは?
介護福祉士の主な仕事の内容は、身体介護や生活介護などを行います。
- ○身体介護の種類
- 【排泄介助】・・・トイレなどでの排泄が一人では困難な方や排泄機能に障害がある方の介助をすることを言います。
【移動介助】・・・歩行が困難な方や車いすの方の移動を介助することを言います。
【移乗介助】・・・ベッドに寝ている状態から車いすなどに乗せたり、または車いすからベッドへの移動介助のことを言います。
【入浴介助】・・・自力で入浴ができない、または困難な方に対して介助を行うことを言います。
【食事介助】・・・嚥下や咀嚼に問題がある方やまたは、一人で食事をすることが困難な方に対して介助を行うことを言います。
【着脱介助】・・・入浴時や居室内において一人では着替えが困難な方に対して介助を行うことを言います。
【身体整容】・・・歯磨き・髭剃り・洗顔・整髪・爪切り・耳かきなどを一人では困難な方に対して介助を行うことを言います。
【清拭】・・・体調が悪く入浴が困難な場合において、適温のお湯で身体を拭く介助のことを言います。
- ○生活援助
- 生活援助は、訪問介護サービスで要介護者や要支援者の自宅を訪問して行う援助です。掃除・洗濯・調理・衣服の整理整頓・買い物・ゴミ出しなどです。
介護福祉士の役割
介護福祉士は国家資格を取得していますので、役割や責任も大きくなってきます。施設利用者や家族からの相談を受けた場合などは、介護技術の指導や助言、また自立支援に向けた援助を行ったり、他職種との連携を取るために高度な技術や広い専門知識も必要になってきます。
介護士と看護師の違い
介護福祉士や看護師も同じ国家資格に変わりはないのですが、その仕事の内容や役割は、大きく違ってきます。介護福祉士が介護を必要とする方に対して、身の回りの世話や介助などをすることから利用者の身近な存在と言えるでしょう。
一方で看護師の仕事の内容や役割は、医療的処置やバイタルチェック・投薬管理・褥瘡のケアなどをすることで、健康管理などを行い医療面からサポートをします。
介護士と看護師の連係
施設や介護の現場においては、日々利用者の介助を通して接している介護士と医療面からサポートしている看護師が連携を取りながら、利用者の快適な生活ができるように同じ目的に向かって、介護・看護することが望まれます。
- ■まとめ
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介護の現場では介護士・看護師ともにどちらも高齢者のケアにおいては、なくてはならない存在です。お互いの専門性に違いはありますが、協力し合い・連携を取ることが重要となります。