No.128 介護士にもPCR検査を実施しよう
介護施設において、新型コロナウイルスを伴う集団感染は入居している方や施設で介護に従事する介護士にも感染する事態が発生してしまいます。厚生労働省は高齢者の方だけでなく、介護施設に勤めている介護士の方々も対象にPCR検査の実施を促しています。
検査を徹底する目的として
高齢者施設を利用されている方の集団感染発生が多くなっており、さらに高齢者における症状が、重症化するリスクが高いことから病院などの医療機関などに対する負担も大きくなっています。
そのため、実際にPCR検査対象となっているのが施設に利用(入居)している高齢者の方々だけでなく、施設内にて従事されている介護士を含めた職員も含まれているのです。
感染者数が増加した地域を中心としながらも、介護福祉施設を利用(入居)する方について、集中的にPCR検査の実施をするよう国は自治体を経由して通達し、対象はグループホームや老人ホームなどの各種福祉施設が設定されています。
また、感染症法に準拠した行政検査となるため、公費負担にて対処するとともに、検査方法は個別検体とプール検査法共々、PCR及び抗原定性検査などが挙げられます。
介護士相手の検査施設
本来なら有料とされてきたPCR検査ですが、東京都内で勤務されている介護福祉施設で勤務されている、介護士を含めた従事者を対象としたPCR検査センターが2021年2月に開設され、実施団体は日本財団が受け持っています。
東京都以外の各自治体などに関しても、今後は全国的に展開する予定となっています。開設の目的としては、介護施設内における無症状の陽性者を早いうちに見つけ、他の方との濃厚接触を抑制することや施設内における、クラスター対策の一環となっています。
費用に関しては無償で行われ、7日おきに1度の割合において、定期的に検査の実施が行われます。
PCR検査を受けておこう
PCR検査の役割は、新型コロナウイルスを持っているか否かの判断をしやすくするための材料となっており、その検査によって陽性と判断した場合は集団感染を防ぐだけでなく、重症化や医療現場における負担の軽減などに寄与できるのではないか、という期待も込められています。
介護士の方が事前にPCR検査を受けることにより、感染状況について把握できるならば、施設側としてはその感染の有無を判断しやすくするほか、その介護士の勤務シフトに対し融通を利かせやすくする等といった職場側の負担軽減や判断に繋がるものと期待できるからです。
- ■まとめ
- 各種福祉施設に勤務している介護士の方々にも、PCR検査を実施できる環境が整い、高齢者の方々だけでなく、現場で働く介護士にも同じように検査できるようになるのは、集団感染を防ぐための手段の1つです。