No.104 「2025年問題」で影響を受ける介護業界
少子高齢化と呼ばれている現代ですが、6年後の2025年には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となります。いわゆる「2025年問題」が到来し、全てのものに影響を及ぼすと言われています。その影響は医療の現場や介護の現場も例外ではありません。
今回は「2025年問題」に焦点をあて見ていきましょう。
「2025年問題」を知ろう
各種メディアは、団塊の世代(第1次ベビーブーム:1947年〜1949年の3年間に生まれた世代が人口比で突出して多い)が 、2025年には75歳以上の後期高齢者となり、日本の総人口の18%を占めるであろうと言われています。
さらに65歳以上の高齢者を含めると総人口の約30%を超えると報道されており、また厚生労働省の推計でも発表されています。この「2025年問題」は、今では特集番組を組んでテレビ放映するなど注目を集めています。
何が問題なのか?
色々な影響が起こるであろうと言われている「2025年問題」ですが、まず直面するのは「労働問題」があります。2025年には、実に総人口の約30%が高齢者になるということですので、労働人口の減少(介護人材の不足)が大きな問題となるでしょう。
日本では若い世代が高齢者を支える労働環境が基準とされていますが、「2025年問題」で懸念される人材と環境を含む「人手不足」が一番の問題と唱える専門家もいます。高齢者の数が増えていくと、自然と経済はもちろん医療の形に関しても大きな変化が訪れることでしょう。
このように「日本経済問題・社会的問題・人口減少」の各方面で、「2025年問題」がもたらすものは医療や介護業界でも大きな影響があると懸念されています。
どうなる!? 介護業界
2025年で介護業界は慢性的な人手不足に、さらに拍車をかけて危機的状況が起こる、すなわち「介護クライシス」が起こると懸念されています。少子化により地方の人口は減ってゆく傾向にありますが、大都市圏の人口はあまり減らず、同時に高齢者が急増します。特に首都圏の介護施設は高齢者の増加により大幅に足りない現状があります。
現在でも介護施設の不足や働く側の人材不足を含めて、問題解消に関して国が積極的に動き早め早めの対策が求められています。
- ■まとめ
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「2025年問題」は医療や介護関係にも、その影響を大きく与えることが予想されています。このまま何の対策もないまま2025年を迎えると、体力的に働くことが難しい高齢者の数を若い世代だけでは支えきれなくなってしまいます。
医療や介護のニーズや必要性が高まる一方で、国は供給側への配慮も早い段階で考え対策を立てることが必要となってきます。