No.71 介護に必要なチェックリストのジャンルとは?
チェックリストとは、65歳以上の高齢者が私生活や自分の健康管理状態を振り返りながら、以前より出来ないことが増えていたり、やりにくくなったことはないかをチェックすることの内容が決まっているものです。具体的にどのようなチェックを行うのでしょうか。
チェックするのは健康管理や私生活
チェックリストは、利用者本人の状態を把握しながら実施することであり、その内容は利用者本人の状態次第で変わってきます。ですから、一般介護予防に移動した後やサービス事業の利用が行われなかった時に、改めて利用したいという意思がある場合は再度チェックリストを通した確認を行い、サービスの振り分けをする必要があります。
しかし、当てはまる項目が少ない、または無かった場合には介護ケアマネジメントの評価が行われ、自立支援に向けてサービスが必要だと判断されたら、そのサービスを受けることも可能になります。
対象者は?
基本チェックリストは、地域支援事業の1つでもある介護予防事業において非介護認定者や要支援者が介護を必要とする状態になることを予防し、身体機能や生活状況のスクリーニング検査として実行されています。
その対象者となるのが、65歳以上でこれから介護を必要とする高齢者と通常の私生活を送ることができる高齢者も対象になり、幅広い高齢者がチェックリストを作成できるのです。
チェックリストは重要な書類でもあり、これを元に身体機能の低下や生活に対しての不安を持っている高齢者の相談・問題解決に結び付けて、提案をすることが出来るはずです。
担当者は、介護を利用したい方からの聞き取りや調査を行い、介護が必要か、適応しているのかを決めなければならないため、要介護認定の申請をしてから判断されるのです。(窓口での決定はすぐに行えません。)
チェックリストの内容
〇生活機能の低下
自立出来ているかなどの内容でいくつかの質問が記載されており、その質問の中で10個以上当てはまってしまいますと、介護が必要であると認識されます。
〇運動機能の低下
階段の上り下りや歩くことが難しくなっていないかなど、手足に関する項目があり3個以上当てはまる方は介護が必要だと認識されます。
〇栄養不足
食事に関することや水分補給に関することが項目にあり、健康状態が良いか悪いかを判断し、どちらにも該当するなら介護支援が必要と認識されます。
〇口腔機能の低下
食べ物を噛む力である咀嚼(そしゃく)機能や、飲み込む力の嚥下(えんげ)機能が衰えていないかをチェックし、2個以上当てはまるのであればお口の運動教室などに通うことをおすすめします。
〇閉じこもりの状態
社会交流がしっかりでき、自分から考動できるかなどをチェックします。外出の際にサポートや、交流会でも支援が必要となりますので、活動意識がしっかりあるのかを判断されます。
〇認知機能の低下
記憶力や今いる場所、今日の日付などの認知がしっかりしているのかなどをチェックしていき、2個以上当てはまると本人は「大丈夫」と思っていても介護支援が必要と見なされ、記憶力トレーニングや他の予防方法で解決していきましょう。
〇うつ病の確率
「楽しい時間を過ごしているはずなのに自分だけ楽しめない」など、気分が上がることがない状態であり、「何もしていないのに疲労感が半端ない」などがあれば、うつの可能性があると認識され介護支援が必要となります。
- ■まとめ
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これらの質問は、介護支援を利用したいという方の状況を理解するために大事なことです。しかし、1回のアンケートでその方の内面的なことを全て理解することは難しいので、日にちを置いて何度かチェックすることが大切です。
本人の心身の変化に対応して、繰り返しチェックリストを使用し質問をしていくことが改善に繋がることでしょう。