No.148 介護士のピアス、身だしなみとして
介護士という理由で、ピアスをつけて良いか悪いかの判断は難しい所ではあります。一般の会社員でも、ピアスを業務中に外さなければならない職種があるのは当然です。ピアスはあくまでファッションとしてつけるものですので個人の嗜好の問題です。今回は介護士として業務する場合に限って考えてみましょう。
介護士の身だしなみ
介護士という仕事柄身だしなみは大事です。その服装から髪型など特に気を付けたい部分ではあります。その基準となるものの、一番大切なものは利用者に不快感を与えないという事です。
介護という仕事は、利用者との距離が近く、直接身体に触れる事もあるものです。その為、特に服装や髪型・髪の色には清潔感があるものが求められます。清潔感という言葉はその人の感性により解釈が難しいものです。
しかしながら共通して言えることは、着用する服などは汚れやしわなどがなく、女性の場合などは、下着が透けて見えるものも好ましいとは言えません。また服装の色にも配慮がほしいものです。黒などは縁起が良くない事を連想しがちですので避けるべきでしょう。
また介護の現場での作業を考えた時、身体の動きが妨げられにくいストレッチ性・伸縮性のある素材の服が良いでしょう。また利用者がふいに身体に触れた際、ポケットなどに指先などが入る危険性も考えてポケットも少ない服が望ましいです。
介護士のファッション
次いで、アクセサリーや爪などファッションについても気を払うことが重要です。特に爪は長く伸ばしネイルアクセサリーなどをしていては、利用者の身体を爪で傷つける恐れもありこれはNGです。介護の仕事の上ではお洒落は必要ありません。
アクセサリーをつける一番の理由は、やはりお洒落の為なので、介護の世界では必要のないものと言えます。首元から伸びたネックレスや大きすぎる指輪それと同じ理由でピアスも不要なものと言えます。
勤務時間外にこれらを着用する事は、何の問題もありませんが、職務中はやはり利用者の身体を少しでも傷つける可能性があるものは排除すべきだと思いますし、介護施設では職務規定で禁止されているところもあります。
最近では、男女問わずピアスをつけておられる方も多くなりましたが、介護の世界ではつけない事が、最も大事で美しいファッションと言えるのかも知れません。介護職で許されているものとしては、結婚指輪程度しか許容範囲とは言えないのが実情ではないでしょうか。
職務に不要であり、利用者の身体や気持ちを害するものは、介護現場には必要ありません。介護職は、常に利用者の心と身体に寄り添い、安心と安全を提供するものでなければその意味が問われてしまいます。
- ■まとめ
- 介護職は、制限が多いように感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、介護とは、人が人に対して行なうものである以上、相手の心や感情を害する事があってはならないと思います。身体の介護だけにとどまらず、相手に寄り添う介護こそが一番の介護と言えます。
- 心などは目に見えないものですが、服装や装飾品などにその内面的なものが映し出されるものです。自身での判断ではなく、第三者からみてどうかという事をチェックしていただくのも、良い判断基準になると思います。