No.144 介護士のストレス!メンタルケアの重要性
介護現場で働いておられる介護士には、どのようなストレスが負荷されているのでしょうか。また、介護士がもうこれ以上は無理だと感じた時に対処する方法には、何があるのかについてお話しましょう。
介護士職場のストレス?
仕事にストレスは付きものですが、介護士の現場において精神と肉体の両面にストレスを感じることがあります。原因であるものを挙げてみます。
- ○スタッフそれぞれに幅広い背景があります。
- 働いているスタッフの経歴や年齢が異なります。それは言い換えると価値観が違うということで、人間関係を停滞させる原因となります。
- ○チームで動くので閉鎖的になりやすいです。
- 少人数のチームを組み動くため、苦手だと思う人とも話しをしなければならないです。このような状態はストレスを生じさせやすい環境と言えます。
- ○専門職などが関わります。
- 現場では、それぞれの専門職が集まります。話が上手くまとまれば良いですが、専門領域が異なることから意見が衝突することもあります。この衝突が何度もとなれば、ストレスが起こります。
その他にも、人手が足りないこと、介護士にかかる身体的負担が大きいこと、施設の運営方針を一方的に押しつけられること、給与待遇に不満があること、利用者の方やご家族とコミュニケーションを取ることなどにストレスを感じる方も多くいらっしゃいます。
ストレスケア
適度な精神的負荷などは、やる気を起こし良い結果をもたらすこともありますが、過度な負担は、精神と肉体の悪い影響を及ぼし限界を迎えかねない怖いものです。負担をそれ程大きく感じていない時は適切な対処をして上手く逃がす必要があります。
価値観の違いを受け入れます。そのような見方や考え方もあるのだと、相手の価値観を知る良いチャンスだと考えましょう。良いコミュニケーションの要素に(受容・傾聴・共感)があります。そのことを仕事仲間にも実践しましょう。
キャリアアップの場であると割り切って自身の将来をイメージしてみましょう。今の負担が将来の何か利益になることがあると受け止めてみることです。
自身への負荷は、自身の中に溜め込まないことです。発散することが負担を逃がすことになります。例えば、体を動かして気持ちの切り替えを試みます。また誰かに話を聞いて頂きます。ただ話す相手には同じ職場の同僚は避けましょう。
また体を動かすことは、ストレス発散には効果的です。普通は20~30分位行うのが良いと言われています。
ストレスチェック
このチェックは、身体及び精神的負荷に関する質問(選択方式)に答えることで、ストレスの度合を調べる簡単な検査です。チェックは医師や保健師が行い、結果は直接当人に知らされます。これは個人情報にも関わることですから、企業側が本人の同意なく結果を入手することはできません。
法改正により、平成27年12月から50名以上の事業所に対して、毎年1回のストレスチェック制度が義務付けられました。事業所は、職員からの申し出により、専門医などの面接指導を行います。さらに必要に応じて業務上の措置を講じなくてはなりません。
50名以下の施設で就業されておられる方などは、個人で精神科などの専門医に相談されることをオススメします。
- ■まとめ
- 今回、介護士のメンタルケアを中心に話を進めました。何によりストレスを感じているのか、またそのケア方法、そして専門医によるストレスチェックなどについて書いてみました。